ひさしぶりに、こんにちは。
今回は、2月20日発売の新刊のお知らせです。
「おれたち、ともだち!」シリーズの13冊目、『いつだって ともだち』(内田麟太郎・作/偕成社刊)です。前回の『よろしく ともだち』が出たのが、2012年5月でした。あれから、もう4年近くの年月が過ぎてしまったなんて、ボー然としてしまいます。
が、何はともあれ、めでたく13冊目が出版されました。
お近くの本屋さんで、手に取って見ていただけたらうれしいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
そして、今回のブログでは、シリーズ新刊刊行を記念して、本になるまでのメイキング画像の一部・・・ボツになったスケッチを公開しちゃいます。
まず、表紙&裏表紙。
表紙にアンティークの木造一輪車を使いたくて、こんなラフを描きましたが、『あいつもともだち』に似ているので描きなおし。(ちなみに、この土木用一輪車のことを「ねこ車」って呼ぶって、知ってますか?)
ウラ表紙は、『ともだちくるかな』のキツネさんに対抗させようと、描きなおし。
以下のようになりました。
次は、お話中ほどの大事な場面。
星空の下、キツネが穴の中にひとりぼっちというシーン。
一枚の画面の中に、星空のうつくしさも、穴の大きさも、そして孤独に怒っているキツネの気持ちも描きたいという、よくばったシーンです。
最初は、こんなでした。
なんか、イマイチですよね。
で、試行錯誤・・・・・・・
星空の大きさを広げてみたり、キツネの大きさを変えてみたり・・・・・うーん、しっくりこないなぁ・・・・。
その時、あるアイデアが閃いて・・・・・・・描きなおしてみました。
キツネを背中側から描くことにしたのです。
表情を描かないことで、かえってキツネの気持ちが、伝わってきたように思えませんか。
また、キツネの怒った顔が描かれていたときは、どうしてもそこへ目が引きよせられてしまい、星空に目が向きませんでした。キツネの形が抽象的になって、星空が迫ってくるようになりました。
うまくいきそう・・・。
こんなふうに、読者のみなさんに絵本が手渡される間に、いろいろな試行錯誤があります。
わたしは絵描きだから、今回、絵を作る上でのメイキングを公開しましたが、お話を作られる内田麟太郎さんは、文章を完成させるまでに、きっと、たくさんの七転八倒を(ひそやかに)繰り返していらっしゃることと思います。
これらのラフが絵本の中でどんな絵になっているか、どうぞ見てくださいね。
ここ数か月は、一度に3つの絵本のラフ作りに取り組んでいて、頭の中が、キノコとベーコンの入ったスクランブルエッグ状態です。
その一部をちょこっとだけお見せします。
いろいろでしょ?
ほとんどラフが完成しているもの。まだまだ手を加えらければならないもの・・・・などなど。
ラフから絵の具による本描きがはじまり、いつか絵本が完成することを、待っていてください。